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ポイント・ロバーツ(Point Roberts)をご存じだろうか?
バンクーバーの南にちょっとだけ飛び出た半島の先。この先っぽにあるアメリカ合衆国の飛び地である。飛び地好きのマニアの皆さんが気になっちゃう、ミステリィなスポットである。
実際には、ここには何もない。ヒト(アメリカ国籍の)は住んでるけど、わざわざ大都市バンクーバーから出掛けて行って面白いようなものは何もない。
それでも例によって私と韓国人の友人は、マニアックかつ思い出に残る場所を求めて旅立った。
桜が咲き誇る、4月初旬のことだ。

これがポイント・ロバーツの位置(写真をクリックすると拡大)。
半島の先っちょの赤丸がそれ。
一応国境審査があるそうだ。
一応自治体のホームページもある。
Point Roberts Chamber of Commerce http://www.pointrobertschamber.com/
これを読むと、学校や郵便局や警察があるかどうかなど、自治体のサービスについて確認できる。地価が安くバンクーバー都市圏への通勤も便利なので、カナディアンがここに土地を取得することも多いとか。不動産関係を意識した案内も見受けられる。
ここには小学校低学年までの学校はあるが、それ以上の学年になると通学バスに乗って毎日4回、国境越えをしなければならない。一旦カナダ側に入って、それからシアトル方面に抜けるのだ。帰りも国境を越えて同じ道を戻ってくる。アメリカの国民はカナダの税金を払っていないから、カナダ側の公立学校には入れないんだそうだ。ポイントロバーツには一応大きなスーパーマーケットが一つと、郵便局、図書館はあるが、警察と言える警察はないらしい。日本人が作ったという大きなゴルフ場がある。そのため日本人も少し住んでいる。人口はそんなに多くない。大きな道路は四角形に4本通っているだけ。
なぜこんな飛び地ができてしまったのか?それは一説によると、アメリカとカナダで北緯49度線として国境を決める際、カナダ側が州都ビクトリア(当時のビクトリア砦、北緯49度線より南にある)をアメリカに渡さないのに必死で、その交渉をしているうちに、こんな端っこの名もない半島の先っぽのことなんて誰も気付かなかった。ふと見てみたら、あれ?となっていた。ということらしいが・・・・・・。なんか、何の由来を聞いても、アバウトなんだよね、北米って。
私はこのポイント・ロバーツのことを、ホームステイのマザーに聞いて知った。地図を見ながら、市内の地理の話をしていたときに、話題に出たものだ。すぐにマザーがインターネットで詳細情報を調べてくれ、いつか機会があったら行ってみようと思っていた。なにしろ私は国境越えが好きなので。
徒歩での国境越えは、2001年夏にアメリカ-メキシコ間を渡った以来だ。あのときはアメリカのサンディエゴから歩いて鉄製の回るゲートをくぐり、メキシコのティファナに入ったのだった。メキシコに入る際は、国境審査もパスポートチェックも何もなかった(アメリカに戻る際には普通にイミグレオフィスの中で入国審査があった)。周囲を海に囲まれている日本の国民にとっては、徒歩での国境越えはある意味ロマンに満ち溢れた行為だと思う。私だけか?
さて、何しろ遠出をするようになって間もない頃なので、リッチモンドの先のそのまた先にどうやって行ったものか。この頃はまだリッチモンドにすら行ったことがなかったのだ。確かダウンタウンを走っているBラインというバスが、「リッチモンドセンター行き」となっていたはずだ。それに乗ればとりあえずはリッチモンドまで行けるに違いない。Bラインにすらあまり乗ったことのなかった私たち。平安時代の京都の農民たちが、東北の先の北海道にいる蝦夷なんて想像もつかなかったのと同じだ。(そうか?)
Bラインの終点でウロウロし、さらに南に行くと思われるバスに乗り換える(今思えば、終点はリッチモンドセンターの先の何もない地点だったのに、よく短時間で乗り換えポイントを見つけられたなぁ)。バスの運転手さんたちはたいてい親切なので、地図を示して「ここに行きたい」と言うと、だいたいどのバスに乗れば良いのかを教えてくれる。終点まで乗って、「ラドナー・エクスチェンジ」というターミナルポイントで降りる。そこでやっと、国境まで行くバスを見つけ、発車まで30分ほど待って、乗り込む。近くに大きな国道99号線が通っているためか、ちょっと歩いたところに大きなマクドナルドがある。
国境まで行くバスが終点に着いたとき、運転手さんにポイント・ロバーツの方向を教えてもらい、歩き始める。てくてくてく。てくてくてく。家族連れや子供、お年寄りがゆったりしている大きな公園を横切る。方角が合っているか些か不安になったころ、国境越えのために並んでいる車の列を発見。
車なら並ばなければならないが、私たちは徒歩だったので、とりあえず国境審査の建物に入る。職員はみんな暇そうだ。こんなところは地元の人間しか通らないから、多分みんな顔パスなんだろう。それでも911以降、どこでも審査が厳しくなったというし、我々も一応パスポートの提示くらいは求められるのかな?
韓国人がアメリカに入国する際、パスポートの他に10年用で1万円くらいする白いビザを買わなければならないが、友人はそれを既に持っていた。日本人はビザ免除なので、パスポートと、入国時に3ヶ月有効の緑色の入国カードを800円くらいで買う。私はシアトルに行った際に買ったグリーンカードがまだ有効だったのでそれを見せようとした。しかし係官はグリーンカードの有効期限を確かめもせず、パスポートを開きもせず、私がグリーンカードを手にしているのを見ただけでOKを出してくれた。だからもちろん国境越えのスタンプはなし。韓国人の友人は写真を確かめられ、私よりは比較的厳重なチェックを受けていた。
とはいえ、この先には私有の船でも停泊させていない限りどこへも行けない。どん詰まりの行き詰まりだ。日用雑貨以外の物も売っちゃいない。泳いでアメリカ本土へ密入国することだってできやしない。警察署だって存在しない平和な村だ。従って、国境審査もかなり適当。

これがポイント・ロバーツの国境審査の建物。はためくアメリカンフラッグ。星条旗よ永遠なれ。

ちゃんと「USA」って書いてある。
こっからアメリカなんだなぁ。

ポイントロバーツには大した観光ポイントは存在しない。ということを示すためだけに撮影した看板1。ん?もしかしてこの看板は例の、日本人が建設したという『ゴルフリゾート』か?いや、マリーナリゾートとあるから、ヨットハーバーか何かの関係だろう。

看板2。ここには何もないけれど、そこはかとなくアメリカのかほりがするような。
ちょっとしたスナックや日用品を買えるショップはところどころにあった。もちろんアメリカドルを使う(シアトルのときに両替したお金の残り)。カナダドルも使えるらしいけど・・・。
一軒だけあるという大きなスーパーマーケットでもおやつ程度の買い物をした。アメリカの国旗がデカデカと描かれたいかにもという感じのビニールに入れてくれた。これ、記念に取っとこ。
ポイント・ロバーツには、人口に比べてガソリンスタンドの数が多い。カナダよりアメリカの方がガソリンが安いので、カナディアンがよく車で国境越えをしてガソリンを入れに来るらしい。なるほど、だから車だけあんなに列を作って並んでいたのか。なっとく。
スーパーマーケットのあるメインの通りをずっと真っ直ぐ進むと、ヨット・ハーバーに出た。しかし海岸線はまだ先のようだ。詳細な地図を持っていなかった私たちは歩き疲れたので、海まで出ないうちに引き返すことにした。道路は舗装になっているので、レンタサイクルなんかがあれば便利だっただろうなあ。
帰りはカナダ側の国境審査を受ける。行きとは違う建物に入る。なぜか審査官のお兄さんがイケメンで、我々のテンションも上がる。一応、一通りの質問は受ける。
審査官「きみたち、何しにいってきたの?どれくらい滞在してたの?お酒かタバコは買ってきた?」
我々「観光。半日。お菓子買いました。」
審査官「そう?んじゃー通ってOK」
みたいな感じである。
いいのか、そんな適当で。
しかし例によって、韓国人の友人は私より質問の量が多かった。なぜなんだろう?
帰りは、バンクーバー行きのバス1本でOKだった。後で知ったことだが、来るときもあんなに乗り換えする必要はなかったみたいだ。
ま、でも、探検ってことで。
なかなかできる体験じゃないよね。
バンクーバーの南にちょっとだけ飛び出た半島の先。この先っぽにあるアメリカ合衆国の飛び地である。飛び地好きのマニアの皆さんが気になっちゃう、ミステリィなスポットである。
実際には、ここには何もない。ヒト(アメリカ国籍の)は住んでるけど、わざわざ大都市バンクーバーから出掛けて行って面白いようなものは何もない。
それでも例によって私と韓国人の友人は、マニアックかつ思い出に残る場所を求めて旅立った。
桜が咲き誇る、4月初旬のことだ。
これがポイント・ロバーツの位置(写真をクリックすると拡大)。
半島の先っちょの赤丸がそれ。
一応国境審査があるそうだ。
一応自治体のホームページもある。
Point Roberts Chamber of Commerce http://www.pointrobertschamber.com/
これを読むと、学校や郵便局や警察があるかどうかなど、自治体のサービスについて確認できる。地価が安くバンクーバー都市圏への通勤も便利なので、カナディアンがここに土地を取得することも多いとか。不動産関係を意識した案内も見受けられる。
ここには小学校低学年までの学校はあるが、それ以上の学年になると通学バスに乗って毎日4回、国境越えをしなければならない。一旦カナダ側に入って、それからシアトル方面に抜けるのだ。帰りも国境を越えて同じ道を戻ってくる。アメリカの国民はカナダの税金を払っていないから、カナダ側の公立学校には入れないんだそうだ。ポイントロバーツには一応大きなスーパーマーケットが一つと、郵便局、図書館はあるが、警察と言える警察はないらしい。日本人が作ったという大きなゴルフ場がある。そのため日本人も少し住んでいる。人口はそんなに多くない。大きな道路は四角形に4本通っているだけ。
なぜこんな飛び地ができてしまったのか?それは一説によると、アメリカとカナダで北緯49度線として国境を決める際、カナダ側が州都ビクトリア(当時のビクトリア砦、北緯49度線より南にある)をアメリカに渡さないのに必死で、その交渉をしているうちに、こんな端っこの名もない半島の先っぽのことなんて誰も気付かなかった。ふと見てみたら、あれ?となっていた。ということらしいが・・・・・・。なんか、何の由来を聞いても、アバウトなんだよね、北米って。
私はこのポイント・ロバーツのことを、ホームステイのマザーに聞いて知った。地図を見ながら、市内の地理の話をしていたときに、話題に出たものだ。すぐにマザーがインターネットで詳細情報を調べてくれ、いつか機会があったら行ってみようと思っていた。なにしろ私は国境越えが好きなので。
徒歩での国境越えは、2001年夏にアメリカ-メキシコ間を渡った以来だ。あのときはアメリカのサンディエゴから歩いて鉄製の回るゲートをくぐり、メキシコのティファナに入ったのだった。メキシコに入る際は、国境審査もパスポートチェックも何もなかった(アメリカに戻る際には普通にイミグレオフィスの中で入国審査があった)。周囲を海に囲まれている日本の国民にとっては、徒歩での国境越えはある意味ロマンに満ち溢れた行為だと思う。私だけか?
さて、何しろ遠出をするようになって間もない頃なので、リッチモンドの先のそのまた先にどうやって行ったものか。この頃はまだリッチモンドにすら行ったことがなかったのだ。確かダウンタウンを走っているBラインというバスが、「リッチモンドセンター行き」となっていたはずだ。それに乗ればとりあえずはリッチモンドまで行けるに違いない。Bラインにすらあまり乗ったことのなかった私たち。平安時代の京都の農民たちが、東北の先の北海道にいる蝦夷なんて想像もつかなかったのと同じだ。(そうか?)
Bラインの終点でウロウロし、さらに南に行くと思われるバスに乗り換える(今思えば、終点はリッチモンドセンターの先の何もない地点だったのに、よく短時間で乗り換えポイントを見つけられたなぁ)。バスの運転手さんたちはたいてい親切なので、地図を示して「ここに行きたい」と言うと、だいたいどのバスに乗れば良いのかを教えてくれる。終点まで乗って、「ラドナー・エクスチェンジ」というターミナルポイントで降りる。そこでやっと、国境まで行くバスを見つけ、発車まで30分ほど待って、乗り込む。近くに大きな国道99号線が通っているためか、ちょっと歩いたところに大きなマクドナルドがある。
国境まで行くバスが終点に着いたとき、運転手さんにポイント・ロバーツの方向を教えてもらい、歩き始める。てくてくてく。てくてくてく。家族連れや子供、お年寄りがゆったりしている大きな公園を横切る。方角が合っているか些か不安になったころ、国境越えのために並んでいる車の列を発見。
車なら並ばなければならないが、私たちは徒歩だったので、とりあえず国境審査の建物に入る。職員はみんな暇そうだ。こんなところは地元の人間しか通らないから、多分みんな顔パスなんだろう。それでも911以降、どこでも審査が厳しくなったというし、我々も一応パスポートの提示くらいは求められるのかな?
韓国人がアメリカに入国する際、パスポートの他に10年用で1万円くらいする白いビザを買わなければならないが、友人はそれを既に持っていた。日本人はビザ免除なので、パスポートと、入国時に3ヶ月有効の緑色の入国カードを800円くらいで買う。私はシアトルに行った際に買ったグリーンカードがまだ有効だったのでそれを見せようとした。しかし係官はグリーンカードの有効期限を確かめもせず、パスポートを開きもせず、私がグリーンカードを手にしているのを見ただけでOKを出してくれた。だからもちろん国境越えのスタンプはなし。韓国人の友人は写真を確かめられ、私よりは比較的厳重なチェックを受けていた。
とはいえ、この先には私有の船でも停泊させていない限りどこへも行けない。どん詰まりの行き詰まりだ。日用雑貨以外の物も売っちゃいない。泳いでアメリカ本土へ密入国することだってできやしない。警察署だって存在しない平和な村だ。従って、国境審査もかなり適当。
これがポイント・ロバーツの国境審査の建物。はためくアメリカンフラッグ。星条旗よ永遠なれ。
ちゃんと「USA」って書いてある。
こっからアメリカなんだなぁ。
ポイントロバーツには大した観光ポイントは存在しない。ということを示すためだけに撮影した看板1。ん?もしかしてこの看板は例の、日本人が建設したという『ゴルフリゾート』か?いや、マリーナリゾートとあるから、ヨットハーバーか何かの関係だろう。
看板2。ここには何もないけれど、そこはかとなくアメリカのかほりがするような。
ちょっとしたスナックや日用品を買えるショップはところどころにあった。もちろんアメリカドルを使う(シアトルのときに両替したお金の残り)。カナダドルも使えるらしいけど・・・。
一軒だけあるという大きなスーパーマーケットでもおやつ程度の買い物をした。アメリカの国旗がデカデカと描かれたいかにもという感じのビニールに入れてくれた。これ、記念に取っとこ。
ポイント・ロバーツには、人口に比べてガソリンスタンドの数が多い。カナダよりアメリカの方がガソリンが安いので、カナディアンがよく車で国境越えをしてガソリンを入れに来るらしい。なるほど、だから車だけあんなに列を作って並んでいたのか。なっとく。
スーパーマーケットのあるメインの通りをずっと真っ直ぐ進むと、ヨット・ハーバーに出た。しかし海岸線はまだ先のようだ。詳細な地図を持っていなかった私たちは歩き疲れたので、海まで出ないうちに引き返すことにした。道路は舗装になっているので、レンタサイクルなんかがあれば便利だっただろうなあ。
帰りはカナダ側の国境審査を受ける。行きとは違う建物に入る。なぜか審査官のお兄さんがイケメンで、我々のテンションも上がる。一応、一通りの質問は受ける。
審査官「きみたち、何しにいってきたの?どれくらい滞在してたの?お酒かタバコは買ってきた?」
我々「観光。半日。お菓子買いました。」
審査官「そう?んじゃー通ってOK」
みたいな感じである。
いいのか、そんな適当で。
しかし例によって、韓国人の友人は私より質問の量が多かった。なぜなんだろう?
帰りは、バンクーバー行きのバス1本でOKだった。後で知ったことだが、来るときもあんなに乗り換えする必要はなかったみたいだ。
ま、でも、探検ってことで。
なかなかできる体験じゃないよね。
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